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第207号 ライフプラン提案で陥りがちな失敗とは(柳澤)

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あこがれのFP活動☆成功の秘訣

第207号
2020/3/4発行
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おはようございます。
昨日は3月3日。ひな祭りでしたね!

私には兄が二人おり、幼い頃、この季節になると自分の
為だけに母や祖母が雛人形を準備してくれる事がうれし
く、ずっと雛人形の前で遊んでいたことを思い出します。

新型コロナウイルスの影響で外出もしにくく、暗い気持
ちになりがちな日々をお過ごしの方もいらっしゃるかも
しれませんが、こんな時こそ家族との時間を大切に出来
たらいいのかもしれないと思いました。

それでは今回は柳澤FPからのメッセージです。

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ライフプラン提案で陥りがちな失敗とは(柳澤)
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おはようございます。柳澤です。

新型コロナウイルスの流行で、お仕事や子育て、資産運
用に影響を受けているFPは多いのではないでしょうか。

金曜にマスクの在庫が5枚になり、これはマズイと泣く
泣く13,999円の50枚入りマスクをネットで購入しました。
いつもなら500円あれば買えるのに…これってハイパー
インフレ?(苦笑い) 物価は「需要と供給で決まる」と
いうことを実感する出来事でした。

さて、今回はライフプラン提案について書かせていただ
きます。

突然ですが、質問です。

お客様のご希望などを聞き取り、ライフプランソフトを
使って分析を行いました。すると、結果は見事な大赤字。
改善案の提案をしなければいけません。

あなたなら、どこから見直しますか?

この質問に対して、旅行や車…といった費目を即答され
た皆様。一度、お客様の立場で考え直してみましょう。

お客様にどんな希望があり、どんな暮らしぶりをしてい
るのかがわからないのに、「旅行は贅沢だから我慢すべ
き」「車は維持費がかかるから手放すべき」と、FPの
主張を押し付けても、お客様は頑張れません。

「相談しなきゃよかった。」
と、思われて終わりです。二度とあなたにご相談しよう
と思わないでしょう。

ライフプランのご提案で陥りがちな失敗、それは、数字
合わせに熱中しすぎて、お客様の知りたいことに応えて
いないこと!

赤字を黒字に転換することばかりに気を取られ、お客様
の知りたいことやライフスタイル、将来の希望等とかけ
離れた提案を行ったこと、あなたはありませんか?

しかし、
楽しみにしていた旅行の回数を減らしたり、大好きな車
を手放したり、私立大学から国公立大学に進路を変更し
たり、働きたくない奥様を働かせたり…等ということを
機械的に行って黒字に転換したとしても、お客様はやっ
てみたいと思うでしょうか。

「やりたくない!」

「国公立に受からなかったらどうするの?」

…等のように嫌な気分になったり、不安にさせたりする
提案は絵に描いた餅。こんなことを言われるために相談
料払ったわけではないのに…と、気分を害されるお客様
も少なくありません。

これを防ぐオススメの方法があります。それは…

改善案を作ったら、もう一度ヒアリングシートを読み返
すこと。お客様の不安や疑問に応える提案書になってい
るか、もう1人の自分に判断してもらうのです。

伝え方も重要です。

たとえば、「老後資金や教育資金の作り方を知りたいの
でライフプランシミュレーションをお願いします」とい
うご相談だったとします。これに対して、

・旅行の予算を1/2にしましょう
・生命保険を見直しましょう
・通信費を見直しましょう
・●▲保険に入りましょう

という改善案でCFがよくなったとします。

これをそのまま伝えるFPはとても多いのですが、お客
様が知りたい「老後資金や教育資金の作り方」にイマイ
チ結びついていません。

同じ提案であったとしても、次のように文面を修正する
とどうでしょうか。

—————-

【教育資金づくりについて】
(1)●▲保険を使って、
大学の学費の半分を用意しましょう
(2)旅行の予算40万円を20万円にして、
節約した20万円を教育資金用貯金として貯めて、
受験期の塾費用に充当しましょう
(理由)~~

【老後資金づくりについて】
(1)iDeCoで月〇万円積み立てましょう
(理由)~~

【支出の見直しについて】
上記積み立て資金を捻出するために、生命保険と通信費
を見直しましょう

—————

こちらのほうが納得できるし、何をしたらいいかがわか
りやすいと思いませんか。
同じ提案でも、お客様の立場で書かれたものとそうでな
いものでは伝わり方が違います。どんなに時間をかけて
考えたよいプランでも、お客様の心を動かし、「やって
みよう」と思っていただけなければ、頑張った甲斐がな
いというものです。

ライフプラン提案を行う場合、次の点を心掛けましょう
(1)数字合わせばかりに気を取られない
(2)お客様目線で見直し案を考える
(お客様が大事にされていることを見落とさない)
(3)すぐに実行できるプランにする
(なぜ、何に、いくら、いつまでにを明確にする)

偉そうなことを言っていますが、これらは試行錯誤の末
たどり着いたコツです。

自分勝手なプランを押し付けてお客様が困惑されたこと
も、「結局私、何をしたらいいの?」と怒られたことも、
がっかりされてそれっきりになったお客様もいらっしゃ
いました。
自分が未熟だったために、お客様に上質なFPサービス
を提供できなかったことを今も後悔することがあります。

メルマガの読者であるFPの皆様のFP提案が1人でも
多くの家庭の幸せにつながることを祈っています。
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☆お知らせ
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※新型コロナウイルス感染拡大の影響を鑑み、
3/13(金)のFPセミナーは開催中止と致します。
また、4月から開講予定の名古屋・FP養成講座は
5月以降に開校日を延期いたします。
詳細が確定しましたら、弊社サイト・メルマガ等で
ご連絡致します。
何卒ご理解のほど、よろしくお願いします。

●FPが知っておきたい
良い不動産投資の見極めポイント

日時:2020年6月12日(金)10:00-12:00
場所:横浜本社セミナールーム
講師:飯田 敏
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☆編集後記
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編集担当の藤原です。
最近、FPとしてライフプランのご相談を担当させていた
だく機会に恵まれています。
最初に作った提案書がまさに今回のコラムのような失敗
をしました。数字だけを合わせようとしていたのです。
柳澤FPに事前にチェックしていただいたところ、赤字入
れされて戻ってきて初めて自分の未熟さに気づきました。

しかし、柳澤FPのような長年FPをしている方でも試行錯
誤した経験があり今があるのだと知ると、私も諦めずに
前に進み続けたいと思えました。