第二回会合 2015.7.16少子化社会対策白書勉強会①「何故第3次ベビーブームは起こらなかったのか?」
第二回会合 2015.7.16少子化社会対策白書勉強会①「何故第3次ベビーブームは起こらなかったのか?」(出席者:柳澤・圦本)
今回から、政府の研究・対策の勉強会をしていくことにしました。
今回の会合で確認したのは以下の内容です。
平成26年版 少子化社会対策白書(全体版<HTML形式>)
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2014/26webhonpen/index.html
第1部 少子化対策の現状と課題
第1章 少子化の現状
第1節 近年の出生率の推移
1 出生数、出生率の推移
出生数と合計特殊出生率の推移
2 総人口の減少と人口構造の変化
50年後の我が国の人口
今回は、下記の図表について、話し合っているうちに、あっという間に
タイムオーバーになりました。全部を確認するのはかなり時間がかかりそうですが、
丁寧に勉強していきたいと思います。
第1-1-1図 出生数及び合計特殊出生率の年次推移
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2014/26webhonpen/html/b1_s1-1-2.html
私たちが注目したのは、第2次ベビーブームの翌年から出生率が上がり始めている理由と、第3次ベビーブームが起こらなかった理由を解明できればということです。
男女雇用機会均等法は1986年施行のため、1985年以降の出生数低下への影響の可能性は、バブル時代の若い世代のライフスタイルと合わせて理由になり得ると考えられます。トレンディドラマが流行り、急いで結婚せずに独身時代を楽しむ、「3高」を狙う、といった時代の雰囲気が晩婚化と出生率低下に影響したとしても納得できる部分はあるね、という話になりました。
ところが、高度成長経済真っ只中の1975年以降急激に出生率が低下する原因は何だろう、ということで、当時、結婚や出産行動に影響を与えるような社会現象があったかを考えてみました。
「核家族化」「ホームドラマは1男1女の4人家族で、おしゃれなマンションか郊外のマイホーム」「教育にお金をかけることが過熱し始め、教育ママという言葉流行った」「仕事一筋で家に帰ってこないお父さん」などが出てきました。
就職や転勤で3世代同居や3世代近所居住ができなくなった核家族化が影響大なのかもしれないと、いう話になり、出生率の変遷と、社会的な環境を合わせて、研究を深堀りしてみたいと思いました。どうすれば、若いうちに結婚し、出産子育てが付加がかかりすぎずにできるようになるか。家族、職場、制度の応援として、何が有効なのかに話が広がりました。
以下は私たちの経験と感覚ですが、先行きの経済的な安心感があるか、ぽやっとしていて先のことは何とかなると思うタイプの女性が、結婚や出産が早い傾向があるように思われる、という話にもなりました。
ところが、昨今は結婚前の女性が不安になるような情報がやや溢れすぎています。メディアは人目を引く、尋常ではないものを取り上げたがる習性があり、地味に平穏無事な結婚生活や子育て生活はニュース性が低いので無視されがちです。上手に家族で協力し合ったり忍耐したりして、結婚生活を乗り切っている話は地味ですし、好き好んでPRする人はいないので、ほぼ表に出てきません。そうすると、結婚して大変になったような話出産や子育てでショッキングなことが起こったという話が、実際に起きる割合より格段に多く若い方々にインプットされ、結婚出産に二の足を踏む、という悪影響が出ている部分もあるのではないかという話になりました。
FP業界も反省点としては、「子ども1人の教育費で2,000万円かかります!」と経済的負担を煽った面が無きにしも非ずです。FPから、「頑張って結婚子育てをしていこう!」と思ってもらえる情報発信ができないものか、人生トータルの観点提示や年金問題解決策などからその切り口を作れないだろうか、という話も出ました。